断熱材の吸水実験
断熱材の吸水実験:硬質ウレタンフォーム、吹き付けウレタン、グラスウールの比較
住宅の断熱性能を考える上で、断熱材の吸水性は非常に重要な要素です。結露などによって断熱材が水を含んでしまうと、その性能は著しく低下してしまいます。今回は、主要な断熱材である「硬質ウレタンフォーム」「吹き付けウレタン」「グラスウール」の3種類について、吸水実験を行った結果をご紹介します。
硬質ウレタンフォーム(工場生産品)
私たちが推奨している硬質ウレタンフォーム(工場で生産されたボード状のもの)は、水に浸した後もその状態に変化が見られませんでした。
結果: 押してみても、全く水を吸っていないことが確認できました。
吹き付けウレタン(現場施工品)
現場で吹き付けて施工されるタイプのウレタンフォームです。
結果: 硬質ウレタンフォームと比較すると、わずかに水を吸ってしまっている様子が見られました。
グラスウール(一般的によく使われる断熱材)
一般的に広く使われているグラスウールです。
結果: 1日間の浸水後、水浸しになり、完全に水を吸い込んでいる状態でした。
断熱材選びで最も大切なこと
断熱材を選ぶ上で、最も重要視すべき点は 「水を吸わない断熱材」 であることです。いくら初期の断熱性能が高くても、湿気や結露によって水を吸ってしまえば、その性能は維持できません。
私たちはこの吸水性の低さから、硬質ウレタンフォームを強く推奨しています。長期にわたって安定した断熱性能を維持し、快適な住環境を実現するためには、吸水しにくい断熱材を選ぶことが不可欠です。
まとめ
今回の吸水実験では、断熱材の種類によって吸水性に大きな違いがあることが明らかになりました。特に、硬質ウレタンフォームは水をほとんど吸わないのに対し、グラスウールは大量の水を吸い込む結果となりました。
住宅の断熱性能を長期的に保つためには、水を吸わない断熱材を選ぶことが極めて重要です。断熱材選びの際は、ぜひこの点を考慮に入れて検討してみてください。






